仕事内容を教えてください
開発部の仕事は、お店づくりの“はじまり”をつくることです。具体的には、出店候補となる土地や物件を探し、地主の方や不動産会社、企業などに直接アプローチするところから仕事が始まります。現地に足を運びながら関係性を築き、出店条件を調整したうえで、社内の承認を経て契約へとつなげていきます。契約後も、開発部が関係各所との窓口となり、店舗の建設に関する調整や手続きを進めながら、店舗のオープンまで一貫して関わっていきます。
こうして出店が決まることで、建設工事の着手や商品準備、店舗スタッフの採用活動など、店舗オープンに向けた具体的な動きがはじまっていきます。店舗づくりの出発点を担うことが、開発部の役割だと考えています。
これまでの成長のターニングポイントを教えてください
開発部に配属された直後、先輩と同行した交渉の場での経験です。厳しい方だと聞いていた先輩でしたが、移動中の車内では、交渉の進め方や相手との向き合い方について、実例を交えながら丁寧に教えてくれました。「まずは相手の話をしっかり聞くこと」「その場の結果だけでなく、その先も続く関係性を意識すること」など、実務に直結する考え方を具体的に学びました。実際の交渉の場でも、その姿勢は変わらず、結論を急ぐのではなく、相手の立場に立って丁寧に関係を築いていく様子が印象に残っています。その姿を見て、「仕事は条件をまとめることではなく、人と向き合いながら信頼を積み重ねていくものなんだ」と考え方が大きく変わりました。
私自身、第一印象では少し近寄りがたいと思われることもありますが、あえてそのギャップを活かしながら、相手との距離を縮めていくことを意識するようになりました。見た目だけで判断されるのではなく、関わりの中で信頼を築いていく。そのスタイルは、この経験を通じて身についたものだと感じています。
これまでの経験で印象に残っていることは?
他社と契約寸前まで進んでいた土地を、逆転で契約できた経験です。当初は、すでに他社が地主の方と具体的な契約交渉を進めており、条件面だけで見れば入り込む余地はほとんどない状況でした。その中で、まずは地主の方に直接お会いする機会をいただき、これまでの経緯や土地に対する思いを丁寧に伺うところから関係づくりを始めました。面談では30分以上お話しする中で、条件の提示だけではなく、「この場所にどのようなお店をつくりたいのか」「地域にどう関わっていくのか」といった考えを、地主の方に一つひとつお伝えしました。そうした対話を重ねる中で少しずつ距離が縮まり、「あなたと話を進めたい」と言っていただけるようになりました。その後も地主の方と継続してやり取りを行い、別の土地の調整なども含めて交渉を重ねた結果、最終的に出店につなげることができました。オープン後に、「しまむらではなく、あなたと契約した」と言っていただいた言葉は、今でも強く印象に残っています。
開発の仕事は、条件や数字だけで決まるものではなく、地主の方との信頼関係の中で前に進んでいく。その本質を実感した経験でした。
仕事のやりがいを教えてください
誰もやったことがない出店を、自分の手で実現できることです。新しい場所やこれまでにない条件の中で出店を形にしていくには、土地の確保から関係各所との調整、社内の意思決定まで、さまざまなハードルを一つひとつ乗り越えていく必要があります。簡単には進まないからこそ、最終的に出店が決まり、形になっていく過程そのものにやりがいを感じています。店舗がオープンを迎えるまでには、複数の部署のメンバーが関わりながら売り場をつくり上げていきます。準備を重ねてきた店舗に多くのお客様が来店し、売場が動き出す瞬間に立ち会えたときは、「ここまでやってきてよかった」と実感できます。
年間で数十件の出店に関わる中でも、こうした“新しい挑戦”と呼べる案件がすべてではありませんが、一つひとつの案件に向き合い、形にしていくプロセスそのものが、この仕事の魅力だと感じています。
現在の業務で注力していることを教えてください
これまで出店が難しかったエリアへの挑戦と、新しい出店方法の開拓に注力しています。都市部の一等地は、物件条件や競合状況の面で出店のハードルが高く、従来のやり方だけでは進まないケースも少なくありません。そうした中で、固定店舗にこだわらず、駅構内や期間限定の出店など、柔軟な形で接点をつくる取り組みも進めています。まずは実際にお客様の反応を確かめ、そこから次の出店につなげていく。このように段階的に可能性を広げていくことを意識しています。
また、既存店の移転・再配置にも力を入れています。建物の老朽化や売場の制約がある店舗については、より使いやすく、働きやすい環境へと場所やレイアウトを見直し、店舗としての力を引き上げるように取り組んでいます。単に場所を変えるのではなく、売場の広さや導線、設備環境なども含めて再設計することで、社員の働きやすさと売場の魅力の両方を高めていくことに注力しています。
商品開発や仕組みづくりで特に力を入れていることは?
出店の判断を、個人の経験や感覚に頼らず再現性のあるものにしていくことです。これまで出店は、担当者の経験値や判断に依る部分が大きく、同じような条件であっても結果にばらつきが出ることがありました。そうした属人的な状態を見直し、誰が関わっても一定の判断ができるようにしていくことが重要だと考えています。そのために、商圏の見方や物件評価の基準を整理し、出店可否の判断プロセスを言語化・共有する取り組みを進めています。また、過去の出店結果を振り返りながら、「なぜうまくいったのか」「どこにリスクがあったのか」を蓄積し、次の判断に活かせる形にしていくことも意識しています。
個人の力に頼るのではなく、組織として判断できる状態をつくること。それが、安定した出店と継続的な成長につながると考えています。
しまむらの魅力はどんなところだと思いますか?
しまむらの特徴は、堅実な基準を大切にしながら、その枠の中で現場の人の力を活かしていくところにあると感じています。会社としては、出店条件などにおいて譲らない基準を明確に持ち、それを守り続けることで信頼を積み重ねてきました。一方で、その基準に沿う中でも、現場の社員一人ひとりが工夫を重ね、より良い店舗をつくろうとする風土があります。開発部であれば、物件についても、与えられた情報を待つのではなく、自分たちの足で探し、地主の方と直接関係を築いていきます。そうした一つひとつの積み重ねが、結果として安定した出店と会社への信頼につながっているのだと思います。
今後の目標を教えてください
出店を通じて、地域に長く必要とされる存在であり続けることです。店舗はつくることが目的ではなく、その地域の中で継続的に価値を発揮し続けることが重要だと考えています。そのためには、立地や条件だけでなく、地域との関係性や、お客様にとっての存在意義まで含めて考えていく必要があります。
一つひとつの出店を点で終わらせるのではなく、地域の中で根づき、長く続いていく形にしていく。その積み重ねによって、会社としての価値を高めていきたいと考えています。
ONE DAY SCHEDULE
8:45
始業・調査開始
担当エリア内の現地で始業。出店候補エリアの調査・訪問・企業訪問
9:00
地主・オーナー訪問
地主・オーナー・企業を訪問し、物件交渉や情報収集を実施
12:00
昼食
13:00
調査・訪問・対応
午後の調査・企業訪問および電話・メール対応、事務書類の作成(主に社有車内で実施)
17:45
退勤
担当エリア内で業務終了
※仕事内容および所属・職種は取材当時のものです。
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